DVをする加害者側の心理は一般の人からしたら不思議に思うところですが、逆に何もせずただ攻撃されてばかりいる被害者側の心理も理解できない部分があるかと思います。

ここでは、そんなDV被害者の方々の心理的な特徴と原因、DV防止法の効果についてまとめました。

 

DV被害者の心理面における特徴

DVというのは、基本的にまず相手の自尊心を奪い無気力状態にすることで思考を停止させ、その上で洗脳し自分の思い通りに支配するという流れです。

これはDVに限らず、モラハラやパワハラでも同じ流れになります。

ここで「この馬鹿野郎」という気持ちが残っていればまだ戦えますが、完全に気力(エネルギー)を奪われている場合はただただ言いなりになってしまいます。

特に女性の場合、肉体の暴力によって奪われるエネルギーは計り知れません。

しかしその一方でDV被害者というのは、実は暴力を受けることによってそこに価値を見出しているところがあります。

これはどういうことかと言うと、DV加害者は完全にストレス発散のために被害者を利用しているので、逆に言えば自分が犠牲になることで加害者はストレス発散できます。

つまり、DVを受けることによって「自分が人の役に立ってる」という歪んだ形で自尊心を見出しているのです。

あるいは、相手が「俺は駄目なやつだけど見捨てないでほしい」等と泣き寝入りしてきた場合、「この人には私がいないと駄目なのだろう」という捉え方をして、そこで自尊心を保とうとするのもあります。

これらはある種の依存とも言えるでしょう。共依存という言われ方もします。

このときにこんな自尊心の見出し方はおかしいと気力がまだ残っていれば考えることはできるのですが、DVをされることで心が深く傷付き、気力を奪われてしまうと、そのようにも考えられなくなります。

その背景には、「こんな男と結婚するなんて見る目のない自分」もしくは「信じてたのに・・・・・」「自分は人生を無駄にしたのだろうか」といった心理もあります。

つまり旦那(もしくは妻)を否定することは自分の否定にもなるために、それがなかなかできないのです。

このようにDVというのは色んな意味で、一気に相手の気力を奪い去ることができます。

たとえそれまで「DVなんてやられたらすぐ警察に通報したりすりゃいいじゃん」「何でやられっ放しにしてるの?」という反応をしてた人ですら、実際に自分が一方的にDVを受けると何の対応もしない無気力状態になってしまったりします。

 

対応としてのDV防止法の影響

それでも、2001年にDV防止法が出来たことで社会全体にDVに対しての問題意識が深まり、その結果個人間でも被害は減りました。

ただこのときは、当初DV防止法は肉体的な暴力に対してのみの適用であったため、精神的な暴力には適用されていませんでした。

そのため怒鳴ったり、脅したりして恐怖を植え付けることで相手の気力を奪うことも可能でしたから、多くの加害者は肉体的暴力から精神的暴力に移行したのです。

しかしこれに対しても国はしっかり動いており、法律は何度も改正され今では精神的な暴力も含みますし、法律そのものはどんどん厳しくなっていっています。

これはDV被害者にとっては、かなり有難いことではあります。

しかしだからと言って、これで問題が解決するわけではありません。

これだとDV加害者たちからしてみたら、ストレスの格好のはけ口を失うことになります。

はけ口をなくせば自分の中に溜め込み、そのままうつ病等になってしまうこともあります。

DV加害者は基本的に自分の中にストレスを溜め込むことだけは何とか避けたい(自分が犠牲になるのは嫌だ)と意識下、あるいは潜在意識下で思う人達です。

そこで、モラハラ(モラルハラスメント)という巧妙な手法を使用するようになります。

モラハラというのは、その人の自尊心をピンポイントで傷付けると考えたらわかり易いと思います。

嫌味の一種なんですが、人は誰でも、これを言われたらグサッとくるという言葉があります。

ところがそれはサラッと言われていて、実際「○ね」とか「キモい」とか「クズ」とかそういうストレートに傷付ける言葉ではないため、その深刻さを判断することがなかなか難しいのです。

ですから、現在DV加害者系の人達の間ではこのモラハラを使用したストレス解消法が主流になっているのです。

そしてこれは特に知的な人ほど巧妙にやってのけますから被害者はどう動いて良いのかもわからず、
気付いたら無気力状態になってしまっているという事態も考えられます。

正直なところこのモラハラに対抗するにはもう自分もそのこと(相手が巧妙な手口で自分のエネルギーを奪っている)を知り、その上で裏を取って行動に出る必要があります。

まあ暴力じゃないし、これと言った悪口を言われているわけでもないし良いか・・・と思い出したら、大変危険ですから、「自分の自尊心を傷付けてきているな」と感じたら、何とかそれに対して対抗する意志を保ってください。

基本的に、自分が気にすることをわかってるのに敢えてそれを指摘したり、口にするのはモラハラです。

その際は、何らかの行動に移すべきだと思います。

 

身近な人が暴力を受けていれば外面に現れるのでわかりやすいですが、そうでない場合はどこまで気力を失っているのかという点を見て、気になるようなら一度訊ねてみてください。

ストレートに聞くと角が立つこともあるので、最近うまくいってるのか、家庭で悩みや気に掛かっていることはないかという聞き方をする方が良いです。

そこまで詮索し過ぎる必要はありませんので、そこで問題がないと言われれば、基本的には追求しない方が良いと思います。この辺は個人の感覚次第なのですが。